幕末ファンだけど、龍馬ファンではなかったりして
幕末が大好きでグッズやアイテムも気になり、見つけるとついつい手を出してしまいます。昨年はNHKの「龍馬伝」の影響で各種グッズの展開も盛んで、幕末ブーム到来の嬉しい年でした。
写メ1枚目は、菓子パンにまで「龍馬」が登場です。土方歳三終焉の地・函館にも、「北海道坂本龍馬記念館」が新設され、訪れてみたい場所があります。
歴史好き、幕末ファンだというと、大抵は皆から「坂本龍馬ファン」だと思われがちだけど、私はそんなに龍馬ファンではなかったりしてます。坂本龍馬が嫌いという訳でも無く、嫌いかといわれるとむしろ好きであったり、極一般的なファン度数なのです。
幕末では幕臣側(土方歳三や伊庭八郎など)が圧倒的に好きで、コチラは好き過ぎてハマっているから、どうしても10番手ぐらいに坂本龍馬が好きという事です。
**** 龍馬について私的な感想なので、真偽・見解・物議等、ご了承の程 ****
龍馬については、TVや映画、武田鉄也(金八世代です)の影響もあるけど、やはり、司馬遼太郎作「竜馬がゆく」での龍馬の描かれ方が抜群に面白く、この本で龍馬人気が決定付けられたと思います。
有名な龍馬の言葉「日本を今一度洗濯いたし申し候」のとおり、幕末の日本国の行く末を見越しての先見の明が抜群です。龍馬も最初は、幕府側の要人・勝海舟(スカイツリーの下、墨田・本所が生誕地)との出会いを経て、幕府の「神戸海軍操練所」での塾頭としての活躍もあり、何れ敵になる幕府側に所属していた事もあります。詳しくは↓
:坂本龍馬 Wikipedia
たしかに、日本国の未来を愁いる気持ちもあると思うけど、その反面、幕末の混乱時期に乗じて上手く商売を初めて、天性のカンで商売成功、かつ今まで誰も手掛けたり成功した事のない~前例の無いビジネス世界での成功法が、私にはとても魅力的に感じます。
龍馬の行動が、忠義や「義」、会津魂、といった類の精神的なモノとは一線を引くと思うので、この辺りが私には、幕末ではそんなにファンではない?一因になってます。
自由で奔放、大胆な行動力・・・・という評価の高い龍馬ですから、「義」などに束縛されず、幕末の世を速足で怒涛のごとく駆け巡った若き開拓者のスピリットを感じます。封建制度については良き部分(江戸時代:鎖国の御蔭で諸外国の侵入を防ぎ300年続いた)、悪しき部分(鎖国の為、時代の変化、革新、技術に取り残された)もあるので、結果論しかないが、江戸幕府崩壊で現世があると思うふしもあります。
龍馬の凄いところは歴史の偉業者という面もあるが、なんといっても、ビジネスマン、ベンチャー・起業の心得が抜群に秀でている点にあると思います。
亀山社中(後に「海援隊」)として貿易ビジネスの成功を目論む中で、幕末の政治混乱、困窮、社会不安の隙に諸外国が日本国を植民地化しようと画策し入り乱れていた時期に、龍馬のビジネスセンスで上手く渡り歩いた貢献は結果論であっても歴史上卓越しています。
日本を洗濯したくて資金獲得の為にビジネス展開をしたのか?、ビジネス展開成功の為には日本を洗濯する事が都合良かったのか?、始めか後かの論議になるけど、私にはこの辺りがまだまだ不明解です。
犬猿の仲であった、武器の欲しい長州藩と武器を扱う薩摩藩の橋渡しの役目(「薩長同盟」斡旋)、まるで仕事の出来る商社マンの様で、ビジネスの目的や目標は歴史上の「義」とは遠い様にも感じてしまうのです。
一方、アメリカの南北戦争で役目を終えた銃器類(ミニエー銃など)が、余剰品の商材として、今度は必要とされる場所に売られる・・・・商社の役割を考えると面白いビジネス展開です。何れ、日本郵船、三菱商事などに繋がる礎でもあるから、龍馬自体より、岩崎弥太郎の方に関心が向いてしまっています。
岩崎弥太郎の庭園:旧岩崎邸庭園が地元にあるというのも、弥太郎贔屓だったりしてます。庭園も都立公園として一般公開されたのはほんの10年前、それまでは知る人ぞ知る幻の洋館でした。
(昨年の大河みたいに、弥太郎人気がUPするのが判ります(香川さんの演技も上手かったし))
グタグタと御卓を並べるましたが、幕末ファン=龍馬ファンと言われ続けた昨年でしたが、そんな訳がありました。
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