北海道の歴史探訪 「樺戸集治監」
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月形町・樺戸集治監が今月リニューアルされたので、数年振り(以前は「行刑資料館」)に見学に行ってみました。
樺戸集治監~北海道・道産子さんでもあまり知らない、わざわざ見学に行かない、知られていない?~在道時代に旧施設に見学に出掛けた自分は歴史好きだった、特に新撰組ファンだったのでわざわざ行ってみようという勢いだったのでした。
映画「北の蛍」五社英雄監督、森進一のテーマ曲の作品、この樺戸集治監がモデルとなっていました。映画については何れの機会に語り・・・・。
集治監とは現在の刑務所のこと、時は幕末維新後の明治時代、西南戦争など士族の反乱・内乱勃発で逮捕された政治犯を収監する刑務所を北の大地に設置したのでした。
明治新政府ではロシアの南下危惧もあり、北海道の整備が早急な対策必要で、黒田開拓使長官により月形潔氏が初代典獄(所長)と派遣され、囚人を用いて北海道開拓整備を行う国家事業が行われました。
専門家では無い、個人的な語りなので、表現・解説・経緯については不十分です
率直に言えば、政治犯の扱いに手を焼いた政府が、囚人を北海道の開拓工事に強制的に従事させる使役・・・・。又、前人未到の草木覆い茂る北海道の原野、熊も出るし狼も、雪の冬季、誰も関わりたくない危険な仕事に囚人を無理やり当て込むという、一部人権を無視した行使だが・・・・。
詳しくは、樺戸集治監のHPにて→ 月形樺戸博物館 HP
新撰組の永倉新八が樺戸集治監に剣術師範として赴任、看守への剣術修練を従事していた話、その演武場「修武館」に掲げられた額縁は山岡鉄舟の字、鉄舟の墓所は自宅から数分~もう彰義隊まで語ると長くなるので、とりあえずSTOP。
新撰組ファンとしても是非に見学したい博物館なのでした。北海道では五稜郭の土方歳三に続き、月形の永倉新八関連は新撰組ファンには見逃せない。
樺戸集治監の囚人による道路開削、後に入墾する屯田兵、開拓民や移住者、果ては札幌農学校~開拓スピリッツ!羊が丘のBOYS BE・・・・クラーク博士へと北海道の開拓の歴史は続いているが、その開拓の根底にあったのは、この集治監の囚人達がはじまりでした。
屯田兵は知っていても、集治監の囚人達の開拓基盤はあまり知られていないようです。
博物館の入り口、大勢の人の出入りで擦り減った石階段・・・・囚人達の鉄鎖で擦れたとも云われているらしいが・・・・。
北海道で産まれた者として、その根底にある歴史の裏側と重みに、しばしに我を忘れ、哀悼の気持ちです。
廻りを見渡せば、まだ残雪の残る月形町、4月21日とは云え、寒く感じる体感温度、真冬でも工事を急ピッチで使役させられた囚徒達の歴史は重いです。
最後に、こちらの体験展示コーナーは撮影可だったので↓
→「たたき起こす」の意味、初めて知りました。
実際の丸太で出来た寝台と枕(寝心地悪)に寝っころがれます。
こちらは売店購買コーナーで↓
復刊「樺戸監獄史話」。
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