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映画「渇き。」
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映画「渇き。」観賞。
原作は「果てしなき渇き」、まだ読んだ事はないが読んでみたくなった。
ほとんど前知識無く進撃観賞~期限間際のチケ消化、ホントは元山岳部だったので「春を背負って」観賞するつもりも上映時間変更等で劇場窓口で急遽仕方なく、で「渇き。」を選択観賞。
正直、ぶっ飛んだ!!作品
オープニングのクリスマスイブの賑やかなシーン、対比するかのような落ちぶれた主人公の荒んだ生活感、さらに惨殺事件・・・・死の連鎖
ネタバレもあるので適度に・・・・ゆるやかに
行方不明の娘を救出する映画、最近だと思い出すのは「96時間」、父親役のリーアム・二―ソン(シンドラー役、クワイ・ガンジン役、Aチーム・ハンニバル役)が”じじい”な年代でも007ばりにカッコ良かった。
「渇き。」もそうなのかな・・・・と思いつつ、そんな浅はかな期待も、救出劇ありきたりの展開も、こっちの想像をはるかに超えるくらい怒涛の壮絶なストーリー展開が待っていた。
天使なのか悪魔か、鬼か菩薩か救世主か、POPなシーンもあったり中二病も、エロもグロも、人もどんどん色々な形で死んで、とにかく救いの無い境地へ引き込まれる、そしてラスト。
クルマのアクションシーンもズドーンと強烈~何回かシーンあり、主人公の血まみれ姿も「ダイハード」ばり、ガラスの破片踏み!とか、とにかく役所氏がタフなのか不死身なのか・・・・その辺りは気にしない。
観賞後に改めて初めてトレーラーを観た、「あなたの理性をぶっ飛ばす劇薬エンタティメント 映画『渇き。』激ヤバ映像 」 ~あー観賞前に観ておけば良かった・・・・
ふと、数年前に観賞した園監督作品「冷たい熱帯魚」も思い出す。
「渇き。」のオーケストラ調音楽も各シーンに合った感じで、作品への深みを増して来る。
劇中歌、”でんでんぱっしょん ” でんぱ組.incでPOPに彩るシーンもあって、まぁ、でんぱ組ファンの方が本作品を観賞する?こともあるのか無いのか?。
役所広司、妻夫木、オダギリ・ジョー、中谷美紀、國村隼、とベテラン俳優揃い踏み。
橋本愛さん、あまちゃんに出演してたかな?
劇場内で俺の両隣は女性グループ、始まる前は妻夫木さんオダギリさんとキャッキャッ騒いでいて、途中まで御菓子ボリボリ食いながらだったけど、だんだん・・・・固まっていくような気配が感じられ、以後は御菓子を全く食う事はしなくなって微動だにしなかった(こっちはウルサクなくて良かったが)
たしかに飲食しながら「渇き。」観賞は・・・・俺もダメかな。それだけ、”重い”感がある。
役所氏の鬼気迫る表情、狂気に駆り立てる所作、”くそがき”ビッチ感、アレ一瞬?マチェーテ・トレホおじさんのような形相を彷彿~
役所さん、”じじい”って感じでもないけど、じじいっぽい描写も、”じじい”って呼ばれるシーンもあるので、じじいが活躍する(暗躍、滅茶苦茶、破壊的)作品として、コレに関してはポイント高し。
娘を救出するヒーロー的なパパ(じじい)ではない。むしろ娘を救出どころか・・・・STOP。
役所さんの”悪”を演じる俳優としての幅の広い演技、やはり日本を代表する映画俳優の一人である事には間違いない。「十三人の刺客」も良かった。
じじい~と云えば、三池監督佐吉脚本「殺し屋イチ」のジジイ、塚本晋也監督がジジイ役で出演!参考までに「渇き。」の精神科医役國村氏、「殺し屋イチ」では組長役で出演。
最近、じじい活躍作品に反応してしまう、只それだけ。
ゾンビーナ活動したり、ホラー・グロ系作品にはそれなりに耐性?ある自分と思っていたが、観賞後は、さすがに飯が食えなかった、逆に重厚感に包まれ喉は渇く?「渇き。」
ふざけているのではないが、なにかカラダの渇き~欲望だったり、敬愛だったり、愛情だったり、友情だったり、愛だったり、憎しみだったり・・・・思い出させるように込み上げを感じさせてくる。
生唾ゴクリのシーンもあったからか、己の解毒作用効果も相まってカラダの水分もココロも感情もカラカラに乾いて浄化してくれる?みたいな。
エログロ描写、サイコパス、サスペンスミステリー、善人面の悪人、愛の表と裏、虚構と現実。
邦画作品もココまでリアルに描くようになってる。(リアルさ故にレイティングも必要・・・・か
)
もちろん賛否両論だろうが、映画でないと描けない世界観~バイオレンスを描くのが正しい倫理観ではないが・・・・、虚構でもリアルでも「渇き。」はパンチありあり過ぎて観賞後はぐったりしてしまった。
「復讐するは我にあり」根津厳も強烈だったが、藤島役・役所氏のトレホ(失礼!)彷彿表情への変化も、別次元での怖さがあった。
根津厳のすき焼きのシーンとか、漬物シーンとか、未だ思い出す。
そして、大ファンの俳優、島津健太郎さんが出演されているシーンを見つけてテンションUP、応援している俳優さんの活躍シーンは嬉しい!
悪役での演技の多い島津さん(個人的にアウトレイジな紳士と呼ばせて頂いている)だが、本作品では残念ながら?悪役ではない。
スーツ姿でバシッとキリッと出動されてる!
チョイと気がかりなシーン~逃走するクルマにぶつかった?アクションは島津さんだったのかな?
色々な前評判も作品の話題性のひとつ。
「春を背負って」観賞するつもりも、たまたま「渇き。」を観賞する事になったが、この作品は劇場のデカイスクリーンで観賞出来て良かった。
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